京都府職員がカラ出張百万円 副課長を懲戒処分

 出張旅費の架空請求を繰り返して約100万円をだまし取ったとして、京都府は8日
、建設交通部の男性副課長(52)を停職6カ月の懲戒処分にした。
副課長は同日付で依願退職した。
 府人事課は「プライバシーや公表を巡る過去の取り扱いを勘案した」ことを理由に、
副課長の所属課を明らかにしていない。
 人事課によると、副課長は2014年7月〜16年8月、東京や府北部に日帰り出
張したと偽り39件分の旅費を架空請求するなどし、約100万円を詐取した。
副課長の所属課では以前から、自分の出張旅費請求を自分で決裁できる権限が副課長
に与えられていたため、チェック機能が働かず長期間発覚しなかった。
 7月に後任の副課長が出張報告のない旅費請求が多数あると気付き、不正が発覚し
た。府は副課長の当時の上司だった男性理事(60)も減給10分の1(1カ月)の
懲戒処分にした。
 副課長は全額を府に返金した。府は刑事告訴を見送るという。
 今回の問題を機に、府が調査した結果、建設交通部の六つの課で副課長が自分の旅
費を自分で決裁していたことが判明。
府は今後、こうした決裁をできなくするシステム変更を行う。
人事課は「府民の信頼を損ない、残念で申し訳ない。
今後、公金の管理を徹底する」とした。
【2017年09月09日 07時34分】