兵庫税務署の全ての職員123名は自殺することを予測していた。

廊下や階段でうずくまる姿が話題になっていて的場署長もその噂を聞いていた。
しかし、だれも助けようとはしなかった。おいつめられ、破滅してゆく様を眺めているだけであった。
本岡上席は無視と無能扱いを強め、岩原統括官は単独での調査を連続して4件命令した。
第一回目の調査当日11月17日は現場から助けを求める緊急電話があったが、誰も援助しょうとはしなかった。
むしろ、冷ややかに叱責しただけであった。
第2件目の調査前日の11月19日朝5時頃自殺した。
親切や思いやりどころか、情け容赦のない職場であった。