公務員叩きの基本的な論調は、「民間ではサビ残の嵐だし、仕事もキツいし、リストラの不安もあるし大変だ。
公務員は定時だし、のんびり働いているし、リストラの不安も無い。だから公務員の労働条件をもっと悪くしろ」というものです。

ではそんな劣悪な労働条件で働いているあなたが、さらに貴重なエネルギーを割いて「公務員は給料が高すぎる」
「民間はもっと大変なんだ、お前らももっと低劣な労働環境で働け」と叩くことにより得られるものは何でしょうか?
あなたの必死の努力で公務員の待遇を悪くすることに成功したとして、ではあなたのその悪い労働条件は良くなるんでしょうか?

あなたに比べて公務員が高給ならば、あなたは自分の会社の経営者に向かってこう主張するべきです。
「公務員があれほど高給なのに、我々はこれほど低賃金で働いている。公務員並の賃上げを要求する」
主張できないまでも、こういう考えを自然に持てないあなたは、残念ながら奴隷根性が染みついていると断言されても仕方がないでしょう。

叩くと誰が喜ぶのかをよく考えましょう

あなたが必死こいて公務員を叩くことにより、喜ぶのは主に会社経営者です。
おそらくあなたの会社の経営者は、毎日笑いが止まらないでしょう。
「あれだけ低劣な労働環境で働かせているのに、経営者のオレに怒りを向けることはせずに、公務員を叩いていやがる。
それで労働者の価値はさらに下がるだけなのに、本当にバカだなwwww」と。
そんな経営者ならば、公務員の労働条件が悪くなれば言い出すことは一つです。
「昨今の景気の悪化で、皆さんも知っての通り公務員の給料も削減されている。弊社も、賃金制度を見直さねばならない」

おめでとうございます。あなたが頑張って公務員を叩いたおかげで、あなたの給料はもっと下がりました。