みなさんは、なぜ財政があるのか考えたことがありますか? 失業した時に所得を補ったり、ゴミを集めたり、
医療を提供したり、教育を与えたり…財政は、みなさんの払った税を財源として、私たちの命や暮らしを支えています。

ここで大切なのは、財政は、社会のメンバー「全員」の命や暮らしのためにあるということです。
もし、みなさんが他の人たちに無関心で、自分の命や生活にだけ関心を持つとすれば、税を払うのは辛くて仕方ないことでしょう。
だって自分のために貯金すればすむ話ですから。
税への抵抗が強い社会とは、他の誰かのための負担を嫌う「不寛容な社会」でもあるのです。

日本の財政が借金まみれだということはみなさんも知っているでしょう。
ですが、日本は先進国のなかでも「小さな財政」であることを知っていますか?
公務員バッシングをよく耳にします。
でも、労働者のうち公務員が占める割合が先進国のなかでも相当少ない、とても「効率的な政府」だと知っていますか?

それなのに莫大な借金を抱えているのはなぜでしょう。
答えは簡単。
それは税金があまりに少なすぎるからです。
消費税が増税されましたが、日本の租税負担率は先進国の平均を大きく下回っているのが現状です。