「陰謀論は敗者のための理論です。蚊帳の外にいる人、負けた人、支配力を失った人は陰謀論を信じやすい傾向があります」とマイアミ大学のジョセフ・ウシシンスキー氏は心理学系メディア「Psypost」に語っている。

 何か1つの陰謀理論を信じた人々はその後、事件や状況を陰謀の産物と見なす傾向が形成されるという。
こうしてほぼすべての陰謀論を信じている一部の人々と、陰謀論を一切信じない一部の人々に分かれてくるということだ。
そしてこの現象は、個々の陰謀説の真偽を問う態度とは関係なく、決して少なくない一部の人々ははじめから偏見を持って物事を見ていることの証左にもなる。

 誰にでも考え方のクセや、独自の思考方法といったものがあるとは思うが、凝り固まってしまえば新たな発想を生み出したり柔軟な思考が難しくなる。
物事の見方に偏向がないのかどうか、時折意識してみてもよいのだろう。