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いまだ銃規制が進まない理由
アメリカで銃に特別な意味が与えられていることは、合衆国憲法の規定にも表れている。

合衆国憲法修正第2条の規定は、“A well regulated Militia, being necessary to the security of a free state,
the right of the people to keep and bear Arms, shall not be infringed” である。
これを部分的に日本語に訳せば、「規律ある民兵は、自由なstateの安全にとって必要であるから、人民が武器を保蔵
しまた携帯する権利は侵してはならない」となる。

この規定が、民兵に言及しているのは興味深い。建国者たちの基本哲学とされた共和主義は、各人が私益よりも共通善、
全体の福祉を追求することを重視する考え方であり、そのための前提として、市民が公徳心を持つことが重要だとされた。

伝統的にイギリスでは、民兵の経験は独立した自己統治につながるとされ、民兵としての自覚を持つ人々は圧政から
共同体を守り、共通善を維持・発展させることができると考えられていた。

今日、民兵という要素を強調するのは時代錯誤だと思えるかもしれない。だが、民兵は、能動的に政治に参加する市民、
並びに、圧制への抵抗を象徴するものと考えられているのである。
政府が圧政の主体となるのを防止するために銃が必要だという考えは、いまだに銃規制が進まない要因となっている。

先ほど、アメリカ国民の多くは穏健な銃規制を支持していると説明した。別の調査の結果をあげるならば、アメリカ国民
に銃購入希望者の身元調査をすべきかと問うと83%がすべきだと回答している。