トランプ節は「プロレス」から生まれた!シンプルかつ快感の世界
だからこんなに愛されている
川崎 大助作家
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/51307
トランプが愛される理由
あまりにも幼稚な語彙…
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/51307?page=2
トランプ節の起源はプロレスにあった!
シンプルかつ快感原則に沿った世界観
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/51307?page=3
プロレス界との深い関係
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/51307?page=4
トランプの「兄弟子」
ときに2000年1月7日。同年の大統領選に向けての、アメリカ合衆国改革党の資金
集め集会にて、トランプは前述のブルックリン・パーク市で記者会見をおこなった。ここで、
映像で確認できる最古の「トランプ節」が炸裂する。

発売したばかりの自著の宣伝もかねてなのか、北朝鮮を、日本を叩くあの舌鋒が繰り
広げられた――のだが、このときトランプの隣にいたのは、当時現役の州知事だったヴェ
ンチュラその人だった。なぜならば、ヴェンチュラは同党の大統領予備選候補者として、
かねてから友人だったトランプを推し続けていたからだ。

結局、トランプはこのときの選挙戦を途中で棄権してしまうのだが、ふるっているのが、
そもそも最初にヴェンチュラが彼に立候補を持ち掛けたのは、アトランティック・シティで
開催されていた「レッスルマニア」イベントの会場内だった、という出来過ぎの話まである
(ニューヨーク・タイムズ、1999年9月25日付の記事より)。

また、トランプと大統領選ということで言うと、1988年に軽くひと騒ぎあったものの、彼が
本格的なキャンペーン・レースに巻き込まれたのはこの2000年が初だった。

そして、このときの一連の「トランプ節」がメディア界から注目を集めたことも影響して、
彼は04年にリアリティ番組『アプレンティス』の製作者およびホストとしてTV界に本格進
出する。同番組は大人気を博し、ホストや内容の一部を変えながら、今日まで続く
長寿プログラムとして成功をおさめることになる。