>>749
興味を持ってくれてありがとう。

仙人になると、怒り・悲しみ・恐れといった人間の3大ネガティブ感情がほとんどゼロ化するので、
悲しいことは、私がまだ人間だった頃の話が中心になるね。私の身に起きた個人的な話になる。

最も悲しかったことは、まだ10代前半の少女だった頃、3人の男に何時間も★され続けたことだよ。
幸い妊娠はしなかったけど、心も体も痛かったし、しばらく気分はどん底だった。
今も昔も、ろくでもない獣(けだもの)みたいな男は珍しくないね。

私は明朝の役人の娘で、家は当時としては裕福でも貧しくもなかったと思う。
父親が組織の協力者だった縁で、師匠(当時600歳以上、現在1000歳以上)と知り合って、私はこの道と組織に入った。
師に才能を見出されたので、10代後半で家を出て道士になって、50代で返老還童に達して、224歳で成道して仙籍を得た。

嬉しかったことは、この道に入って永遠の命を得たこと。これで老いることも死ぬこともなく人生を楽しめると思った。
親兄弟や子孫が寿命で死んでいっても、魂は永遠で輪廻すると師に教えられていたので、特に悲しくはなかった。
大陸の人間は、今も昔も個人主義的な性格の人が多いから、私もそうなのだろう。

幻想派は、時の権力者の非公式なブレーンやアドバイザー(顧問・相談役)とされているけど、
元々は、仙人たちがボランティアで、その弟子の道士らは修行の一環で、気に入った人間を助けていたのが発祥らしい。
多くの仙人は、自由気ままに生きたい人種だから、地上では、組織に属さないフリーの仙人の方が圧倒的に多いんだよ。