月刊WiLL:2017年6月号
特集
移民導入──どれほど危険か
■佐藤伸行
移民のせいでドイツが亡くなる
ttp://web-wac.co.jp/magazine/will/2017%E5%B9%B46%E6%9C%88%E5%8F%B7
 300万人のトルコ系移民を擁するドイツは、トルコにとってはもはや移民の送り出し先ではなく、一種の「植民地」
として発想されている。
 このことは、エルドアンの不気味な発言によって裏付けられている。
 エルドアンは「ドイツ政府があくまで自分の選挙戦を阻止するつもりなら、『民衆蜂起』に直面するだろう」と威嚇した
(BBC放送電子版)。エルドアンの意に添わないドイツ政府に対し、トルコ系移民が立ち上がるというのだ。換言すれば、
ドイツは移民という民族問題を半世紀かけて無邪気にもせっせと輸入していたことになる。
    …(略)…
 トルコの情報機関はドイツの領土内で反体制のトルコ系移民に対する監視活動を続けており、今ではそのことを
隠そうともしなくなった。ドイツをまるで自分の中庭のように扱い始めている。
 およそ60年前、大量の出稼ぎ労働者を受け入れ、明確な自覚のないまま、なしくずし的に移民大国となってしまった
ドイツは、「移民の統合」に失敗した。それは単に、国内の社会的不安定要因になるばかりでなく、外交・安全保障上
の弱点であることがはっきりしてきた。
    …(略)…
<続く>