鳥、イルカ、ネコも動員 CIA動物スパイプロジェクト
https://www.afpbb.com/articles/-/3246117

【9月29日 AFP】1974年初め、ドゥダは米中央情報局(CIA)の諜報(ちょうほう)員養成講座でトップの成績を収め、エリート諜報員への道を突き進んでいた。だが、ドゥダは最も過酷な試験を前に姿を消した――仲間のワタリガラスにやられたのだった。
CIAは今月、ネコやイヌ、イルカ、ハトやワタリガラスといった鳥などを対象にした動物諜報員訓練プロジェクトに関する資料を公開した。この冷戦(Cold War)時代のプロジェクトは10年に及び、旧ソビエト連邦に対する諜報活動を想定していた。
具体的には、ネコに盗聴器を取り付け「歩く音声取得装置」にできるか、イヌの脳に機器を埋め込みイヌを遠隔操作できるかなどを調べていた。イルカの訓練には力を入れており、旧ソ連が開発していた原子力潜水艦に対する諜報活動を行う妨害工作員として育成しようとしていた。

 イルカについては、訓練によって人間に代わり停泊中または動いている船舶に爆発物を仕掛けたり、旧ソ連の港に侵入し、盗聴用のブイやロケット兵器探知機を設置したり、潜水艦と並んで泳ぎ音響信号を拾えたりできるかなどを探っていた。

 さらに、CIA高官らの想像力をかき立てたのは鳥だった。ハトやタカ、フクロウ、カラスの他、野生の渡り鳥までも訓練の対象とされた。