週プレ2016年12月19日号No.51
鈴木宗男×佐藤優 国後・択捉に最新型ミサイルをロシアが設置する理由はこれだ!!
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【佐藤】
 ひとつ注意しておきたいのは、日本ではよくプーチンが独裁的にロシア国内のことをすべて決めているかのように
考えられていますが、その認識は間違いだということ。
 プーチンはあくまで、クレムリンの中の金融資本家グループ、軍産複合体グループなど、5、6個の複数の権力の
バランスを取る役目をしている。各グループはプーチンがトップにいて、彼が独裁者のように振る舞うことに利益を
見いだしているんです。
 実は、ウリュカエフの拘束のような、クレムリン内の利権抗争によって、日露関係が悪化したケースは過去にもありました。
それが1986年の東芝機械ココム事件です。
 東芝がココム(対共産圏輸出統制委員会)に違反して、旋盤をソ連に輸出し、ソ連海軍原潜のスクリュー音が小さくなった
と疑惑をかけられた。
 スクリュー音が小さくなると、米海軍にソ連原潜が探知されにくくなるので、当時、日米間の大問題となった。実際には、
スクリュー音は小さくならなかったのですが。
《続く》