昭和史の真実
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櫻井よしこ ブログ!
「航空自衛隊の前幕僚長の論文は全体像把握に必要な知的努力」
『週刊ダイヤモンド』   2008年11月15日号
新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 764

1920〜30年代の中国研究における米国の第一人者の一人、ジョン・マクマリーのメモランダム、
『平和はいかに失われたか』(北岡伸一監訳 原書房)が一例だ。同メモランダムは日米開戦時の
グルー駐日大使や、戦略論の大家であるジョージ・ケナンら、米国のアジア問題専門家らに影響を
及ぼし続けてきた。そのメモランダムでは20〜30年代の日中関係はどのように見られていたか。

たとえば21年のワシントン会議では、太平洋地域の緊張緩和のための枠組みがつくられた。
マクマリーは、「日本陸軍の現役士官達と『浪人』といわれる愛国主義の権化のようなあの無責任な
連中」の存在を批判する一方で、日本政府は31年の満州事変までは、同会議の「協約文書ならびに
その精神を守ることに極めて忠実であった」、「中国問題に最も深く関わっていた人々は、日本政府は
申し分なく誠実に約束を守っていると考えた」ことを強調している。

マクマリーはまた、満州事変を起こした日本の路線を「不快」と断じながらも、「日本をそのような行動に
駆り立てた動機をよく理解するならば、その大部分は、中国の国民党政府が仕掛けた結果であり、
(満州事変は)事実上中国が『自ら求めた』災いだ」と分析しているのである。
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