シナリオや映画の成立過程は別問題だろ
あくまで完成された映画作品を観る限り、テーマは米国のベトナムへの帝国主義的侵略戦争批判であることは明らかだ

ところが前半の戦争アクションパートがあまりに素晴らしい出来だし、後半も意味不明なのでテーマが見失われてしまったということじゃないか

後半の意味不明さは、原作との時代差からくるもの

原作の言わんとする「恐怖だ、恐怖」というのは、人類が進歩の夢に酔っている時代に、いや人類は大きな闇を抱えていると訴えることに主眼がある

黒人が神と崇めるような文明の利器を盾に、欧州人は彼らを人間扱いもせずに使い捨てしている
暗黒大陸の奥で見えたのは、人類の進歩ではなく恐ろしさだ

それをベトナムに流用しようとしたところが、今や進歩幻想など何処にもない中、人類は闇を抱えていると言ったって、原爆2発もぶち込んでおいて今さらバカ言うなって話だと思う