畜産が地域の主要産業だった地域の、大屠殺工場で、短時間で家畜を撲殺処理
する達人だった男と彼の息子たちの物語だ。
三人の子供にとって、屠殺達人の父は彼らの誇りであった。
だが、新しい時代の大量屠殺機械は、屠殺職人らのささやかな生計と誇りを
根こそぎに壊してしまった。

辺鄙な土地で、一家を支えた精神に崩壊をもたらした「よそ者の文明」。
文明への憎悪、彼らには自分たちの誇りを取り戻すのは、憎悪の対象を捕え
それに思い切りの残虐な復讐を実施するより他に生きる価値を見出せなく
なったのだ。
この映画はそういうプロットの下で、見事に物語を作り上げた。
作者の思いが込められた力作だ。