PartU公開当時、「父よあなたは偉かったという物語」という評論家の文章があったが、
観ると正にその通りだなと思った。父ビトーが一塊の食料品店店員から、地域の裏社会の
大立て者にのし上がる物語と息子マイケルが敵を次々と排除する物語を交互に見せる編集は秀逸。
二人とも家族や仲間を守ろうと必死に生きているのに、父は家族や仲間に恵まれ
息子の方は兄弟や仲間を粛正する。ママに苦悩を吐露するシーンは胸にしみるよ。
上に立つ者の苦悩がそこにある。自分も大したことはないけど誰にも相談できずに
人に指示を出す年齢になってみるとマイケルの苦悩が少しだけ分かる様な気がする。