シリーズで登場人物含めて1からの連続性があり正当な続編と言えるのは2だけだと思う
しかし演出レベルがあまりにも低すぎる
正直演出レベルに限れば酷評だった5よりも低くシリーズ中ブッチギリの最低作だと思う

レニー・ハーリンは映画の基本的な演出を分かっていない
だから緊張感がブツブツ途切れてストリー的なサスペンスの連続性がその都度リセットされてしまう
そのせいで各シーンのアクション的なインパクトだけがやたら印象に残るハメになっている

端的に言うとアクションがストーリーから浮いてしまっているのだ
1では各アクションがストーリー的な必然性を持って物語と密接に融合して見事なライブ感を醸し出していたのにだ
その観点では2は映画として最も駄目な典型例だ

それに旅客機を一機墜落させて多数の被害者を出しているのに大団円でハッピーエンドもないもんだ

レッドオクトーバーを追え!の制作がポシャって当初のプラン通りにジョン・マクティアナンが登板していたら少なくともこんなザマにはなっていなかっただろう
第三弾第四段はもっと早く作られていたかもしれないし、007シリーズを超える人気シリーズとして不動の地位を確立していたかもしれない

3は演出的には2よりはるかに優れているが如何せん製作時期が遅すぎた
だから沈黙の戦艦に先を越されて当初の豪華旅客船の閉所アクションから路線変更せざるを得なかったのだ

所詮アクション映画だからとレニー・ハーリンに2の監督を任せたことはつくづく悔やまれる
ダイ・ハード1があそこまで高く評価されて熱狂的に支持されたのは、単なるアクション映画ではなく心理サスペンスとしても一級品でエンタメの決定版とも言える映画だからだ
だからこそ続編は演出能力の低い監督に任せてはいけなかった