【訃報】「ライトスタッフ」原作者逝く
ハリウッドで映画化された「ライトスタッフ」(83年)、「虚栄のかがり火」(90年)の原作者として知られる米作家、トム・ウルフさんが14日、ニューヨークの病院で亡くなった。88歳だった。代理人の発表を受け、メディアが報じている。感染症のために入院していた。
「ライトスタッフ」は、有人宇宙飛行計画に従事した、7人の宇宙飛行士の物語。フィリップ・カウフマン監督がメガホンをとり、サム・シェパードが主演した。
また「虚栄のかがり火」はウォール街の若い債券トレーダーの転落と現代社会のゆがみを描いた作品でトム・ハンクス主演、ブライアン・デ・パルマが監督した。
編著に「ニュー・ジャーナリズム」があることから、ニュー・ジャーナリズムという言葉の生みの親といわれる。従来の客観的報道ではなく、取材対象に積極的にかかわっていくスタイルをとっている。「ニューヨーク・タイムズ」書評欄は「1つの時代の終わり」と伝えた。