その当時の恋愛物は、時代的にカラーで撮れればカラーで撮ったんじゃないかと思える程度の
作品だが、「ブーべの恋人」のような戦時下のドラマや、戦後も戦争の傷跡が世相に暗い影を
落とすドラマ(「かくも長き不在」など)には、モノクロの映像が似つかわしいように思う。

戦後の復興と共に社会に明るさが戻ってくる時期と重なって、カラー映像が画面に華やかさを
醸し出す作品が続々現れるようになったようなイメージがある。あくまでもイメージであって、
例えば「ひまわり」のような作品は、カラーで撮らなけりゃ意味が無い訳ですが。