0619無名画座@リバイバル上映中
2019/07/02(火) 00:00:48.27ID:xNjAc4IS慌てて病院に駆け付けたら、既に親父は応急手術を受け、薬で眠らされていた。
医者に呼ばれて、更なる手術の同意書にサインし、それが終わるのを待って病院を出たのが明け方。
医者の話だと、延命確率は50%で、この数日の山を乗り越えたとしても長くはもたないだろうという。
親父の事はうざったく思ってたが、急にこうなるとやはり陰鬱な気分になるし、
手術代や入院費の事を考えると更に気が重い。
とりあえずアパートに帰宅して、ふて寝して、夕方に起きて、ラーメン屋に行った。
ヤケッパチになってビールをガフ飲みし、運ばれてきたラーメンにはニンニクをドバドバと入れた。
自分でも「ニンニク臭せえなあ」と思いながらヤケ喰いしてたら、
ふいに、店内の有線放送で、「メロディ・フェア」が流れ始めた。
泣いた。
40数年前に「小さな恋のメロディ」を見た時は、まさか自分がこんな大人になるだろうとは思ってもいなかった。
泣きながらラーメンを喰って、
喰いながら、「泣きながらラーメンを喰ってる自分」を自覚したら更に泣けて、顔を上げられなくなった。
店の人や他の客たちたちは俺の事を見て「危ない男だ」と思ってるだろう、と思ったら、
更に情けなくなって更に泣けた。
子供の頃はダニエル君の事を、「同志」だと思ってた。
でも、それは間違いだった。