フェデリコ・フェリーニ総合スレ
フェリーニが死んだときに何かの雑誌でフェリーニの事書いていて
この世で最も偉大な監督、見るのと見ないのとで人生が全く変わるみたいな内容だった
俺はそれを読んで大興奮してしまい、速攻レンタルビデオ屋に走った
だがそこには8 1/2しかなかった
雑誌には8 1/2は最高傑作だが初心者は見てはいけないと書いてあった 皮肉にも、「アマルコルド」をはじめて観たのは高田馬場の映画館
でやっていた追悼上映だった。ビデオは出ていたけれども、近くの
レンタル店には置いていなかった。
あの時代って、VHSがもの凄く高かったよね。12000円くらい。
「アマルコルド」はその後、廉価版がでたけれど。 初心者に薦めるとしたら、「甘い生活」かな。
あれを観ておけば以前の作品も以後の作品も、
応用が効く?ような。 その雑誌によると初心者が最初に見るべき作品はアマルコルドとのことでした
アマルコルドにはフェリーニの全てが詰まっているどうのこうのと
とにかくアマルコルドを絶賛していて、最初に見るなら絶対にアマルコルドだと
それで頭の中にはアマルコルドしかなかったけど8 1/2しかない
でもケースに映画史上永遠に5本に入る傑作と書いてあって
5本?一体世の中に何本映画あるんだ?と期待感MAXで借りたわけです
で、最初の夢のシーンで絶頂に達し、その後は訳分からん訳分からんと苦痛に悶えてるうちに終わってしまった
15のビーバップとか見て喜んでるガキに8 1/2はあまりにも無理がありすぎたのであった >>8
「道」をはじめに観てしまうと、後の作品がワケワカメ、ってなりそう。 甘い生活とか8・1/2は最高だなぁ。
フェリーニは70年代になってからはダメだよね
狙いすぎというか。ネタ切れで下品というか。
モノクロの間は最高だったのに。
あと出てくる女がどれも不細工過ぎ(これは一部初期作品も含め) アマルコルドとかは分かるんだけど、ちょっと違うんだよなぁ。
確かに映像は綺麗なところもあるけど、なんか露骨過ぎる。
50,60年代は絶妙だったバランスがダメになってしまっている。
もちろん個人の感想で、自分の方が間違っているかもしれない。
でもなんかダメだ。 自分は70年代が最高だと思う。「フェリーニのローマ」が
個人的には最高傑作。 いいよね「ローマ」
高速道路を走る白馬、消えてゆく地下壁画、
バチカンのファッションショー、深夜ローマを走るバイカーたち
忘れがたいシーンがたくさんある 俺もあのブスが出て来る作品は好きになれない。
とおもったらあのブス奥さんだったのかw アマルコルドのタバコ屋の姉ちゃん
ローマの売春宿のデブ姐さん達
デブ専入りのきっかけとなったw >>11「出てくる女がどれも不細工過ぎ」それ、解ります(笑)っていうか有名ですよね。
本人に言わせれば「お前らに俺の美学は解るまい」といったところなんでしょうか。 美学っていうより視覚効果としてインパクトのある容姿の女を出してるんじゃない
もともと風刺マンガ家だし 嫌がらせとしてやってるのかと思ったw
「俺みたいな面白い映画を作る奴の作品は醜い女が出ていても見ざるを得ないだろう」
っていう天才だけに許される嫌がらせを分かっててやってるのかとw
8・1/2とかはちゃんと美人出して勝負に出てるしね、要領いいよこの人。 幼児期のサラギーナ体験がトラウマになっていたのかも
あの巨女好みは 晩年の「ボイス・オブ・ムーン」公開の頃、
フェリーニ本人が
「映画なんて、頭に浮かんだ落書きみたいなものを俺が映像にすれば、
大勢が見に来る簡単な物だと、ある時期から気付いた」
というような事を言ってました。
(どこで読んだのか忘れましたが。「ボイス・オブ・ムーン」のパンフだったかな?) 評判のいいローマ、のDVDを買ってみたら、
画面が超小さくて笑ったw
DVD初期なのねw フェリーニ作品の節目は没ニーノ・ロータの前と後。
後期傑作はオペラを持ってきた「そして船は行く」と
ジャズを持ってきた「ジンジャーとフレッド」の2作品。 フェリーニはカサノバ、女の都辺りまで
それ以降は愚作 「フェリーニのローマ」は、スクイーズサイズで・・・
というか、BDで観たいね。
フェリーニの映画は、本来なら劇場で観た方がいいけれ
ど。 インテルビスタ好きだけどな。
DVDになってない作品も多いよね。 ジンジャーとフレッド、船、インテルビスタ・・・
全盛期とはまた違った感動がある。 大好きだけどセットがチープなんだよね。
ほんとに、完成度は求めず自分の頭の中を具現化してる感じ。
それがたまらん、という人も多いのだろうか。
女の都で肛門付きのケツまで作り物なのは笑った。 夢、妄想、ノスタルジーの具現化にリアリズムは無用
チープなのは仕方がないこと
そう言えばユングの信奉者とか言ってた
さもありなんか チープだなんて思ったことないな。
むしろ、チネチッタに大セットを組んで圧倒される
イメージ。
完成度を求めていないっていうのも、違う気がする。
フェリーニは自分の夢や空想を、他人にも共感でき
る形で提示できる才能に長けていると思う。
個人的には、フェリーニの映画も根底ではネオレア
リズモの影響は払拭できていないと思う。
ネオレアリズモ特有の客観性みたいなものはロッセ
リーニらから受け継がれている。 フェリーニの映画を分析するということは、イコール、
フェリーニの精神分析をすること・・・ インテルビスタか何かで
「 Una pera ! 」
(梨が食いたいんだよ梨持って来い!)
と叫んでたシーンがなぜか脳に焼き付いてる いやぁ、こういう議論好きだなぁ。
通ぶった変な雑誌や評論家が「見たら人生が変わる!」とか言ってるバカみたいなのじゃなく、
こういう話がしたかったんだよなぁ。
8・1/2が初心者は見ちゃいけないってアホちゃうか。
あれが一番一般向けだろう。 豪華なものはやがて廃れるが安っぽいものは永遠だ
みたいなことをフェリーニはいってたような気がする >>36
フェリーニからその話もっと聞いてみたい
ヴィスコンティは豪華で画質が良くなるたびに凄さも増すが、
残念なことにフェリーニのセットはショボさが増していく
何か考えがあってやったのだろうか たしか、特に初期作品についての質問で
「あなたの映画には世間から見捨てられたような人々や
うらさびしい風景がよくでてきますがどうしてですか?」
というようなこと聞かれて
「豪華さは一時的なものだけど、貧しさや安っぽいものは不滅なんだ
そこには詩がある」
というような主旨の答えをしてたと思う 安っぽいっていうか、人工的にデフォルメされているから、
観る人によってはその辺がチープに見えるだけじゃないの??
全く理解できない。美術、衣裳の人は超一流だし。
>>38は、また別の話ですよね。 たとえばどの映画のどのシーンが安っぽいのか、教えて欲しい。 フェリーニの映画の美術・衣裳って、なにげに時代の先駆なんだよ。
「甘い生活」にしろ「サテリコン」にしろ。
美術界に大きな影響を与えた、、ってバクスターの本には書いてあっ
た。 フェリーニが言ってたのは、
初期の作品は、疑似小説を映画化しようとしていた。
「甘い生活」以降は絵画を描くように、映画を撮った
と。 「カサノバ」なんか、絢爛豪華という言葉しか出てこない。 絢爛豪華だけどリアリズムの絢爛豪華ではない
ニセモノであることを自ら誇示するキッチュな絢爛豪華 逆に(というか)ビスコンティなんかは、
「山猫」のホームパーティーのシーンで、
主役等の役者以外は、全員、イタリア中から集めた本物の貴族で固めるという凝りっぷり。 >>44
ニセモノでキャッチュであるのがチープ・・・
自分には全然分からないけれど、観る人によってはそう見えるのかもしれませんね。。
「甘い生活」のヴェネト通りだって壮大なセットなんですぜ? オペラや見世物小屋の装置や仕掛けみたいに
いかにも作り物っぽくて胡散臭くて面白いんじゃんフェリーニのセット
本人も現実より嘘のほうが魅力的だっていってるし ビニールシートの海は最高だよなw
「アマルコルド」「カサノバ」「そして船は行く」 フェリーニは印象深いラストシーンをつくる天才!
詩人! これから新世界をめざし冒険の船旅に出る、ってとこで
登場人物たちが描かれた朽ちた壁画になって終わる「サテリコン」のラストも
なんともいえない無常観があってよかった 「サテリコン」てパゾリーニを意識したふうがあちこちで感じられるんだけど
どうなんだろうか
時系列的に辻褄が合うのかどうか知らんけど 特に意識はしていないと思う。当時のイタリア映画は
第三世界を追求する志向が強かった。
それと、フェリーニの映画のスタッフは、パゾリーニ
の映画にも携わっている人が多いから、自然と似て
くるのかも。
それよりは、パゾリーニが脚本に加わった「カビリア
の夜」の方が、初期のバゾリーニの映画に似ている。 最高の3本挙げるとしたら「8 1/2 サテリコン アマルコルド」
これらに劣らない傑作が 「世にも怪奇な物語(悪魔の首飾り)」
晩年傑作が「インテルビスタ オーケストラ・リハーサル」
世界は小さいが手堅い名作が 「道 カビリアの夜 青春群像」
名作だが長くて辛いのが「甘い生活」
上述ほどではないが見所もあるのが「カサノバ フェリーニのローマ」 全作最高!!
と言いたいところだけれども、「崖」と「魂のジュリエッタ」と
「ボイス・オブ・ムーン」は少し落ちる。 パゾリーニは「ローマ」を絶賛していた。
「アマルコルド」は少し批判的だった。
ブニュエルも「ローマ」に賛辞を送っていたはず。 スレチを承知で傑作3本内に絞って書けば
小津安二郎・・・東京物語 晩春 生まれてはみたけれど
溝口健二・・・・西鶴一代女 山椒大夫 近松物語or祇園の姉妹
------格違い-----------
成瀬巳喜男・・・浮雲 めし 稲妻or流れる
------格違い-----------
黒沢明・・・・・天国と地獄 用心棒 七人の侍
木下恵介・・・・二十四の瞳 野菊の如き君なりき 悲しみも喜びも幾年月or笛吹川or親父太鼓or楢山節考
市川崑・・・・・おとうと 細雪 炎上or横溝シリーズ
今井正・・・・・キクとイサム にごりえ 真昼の暗黒or武士道残酷物語
田坂具隆・・・・女中っ子 五番町夕霧楼
内田吐夢・・・・飢餓海峡 浪花の恋の物語
今村昌平・・・・日本昆虫記 神々の深き欲望 楢山節考orうなぎ
大島渚・・・・・愛のコリーダ 絞首刑 少年
山中貞雄・・・・百万両の壺 人情紙風船
豊田四郎・・・・夫婦善哉 恍惚の人 猫と庄造と二人のをんな
稲垣浩・・・・・無法松の一生 宮本武蔵
途中からヤコペッティの影響が強く感じられる
偽ドキュメンタリー風味になったよね。
あの辺りから質が落ちたと思う。
ヤコペッティは大好き。
ただフェリーニがあのやり方を追従してから落ちた。 フェリーニ初心者です
最近「道」「甘い生活」「8 1/2」と王道作品とあげられるものを見てきましたが
他に見ておくべきフェリーニ作品、おすすめはありますか?
「甘い生活」「8 1/2」の画面構成がとても美しくて好きなので
似たようなのがいいです >>59
残念なことにあの魔法のような2作品に似たようなのは他にない
残りはブス大活躍とお下品路線とその他、それについてこれるかどうか
アマルコルド辺り見て気に入るなら他も見れる、ダメならあきらめた方がい ああ、道見れたのか。だったら他のもいけるかも。
崖とかいいかもよ。 サテリコンはよくわからなかったよ
道はラスト哀しくなるね。 ありがとうございます
「道」はストーリーがとても良かったです 泣けました
「甘い生活」や「8 1/2」はストーリーがよくわからなかったぶん映像の美しさが印象に残りました
「アマルコルド」「崖」も見てみます 白い酋長、寄席の脚光、青春群像なども良かった
あの瑞々しさ
やっぱり若くエネルギッシュな時代の作品はいい
ベルイマンもそうだったけど >>64
正直言って、「崖」はお薦めしない。あれはフェリーニの映画の
中でもワンランク下がる。初期の作品だったら「青春群像」「カ
ビリアの夜」がお薦め。70年代の作品はエログロ傾向。個人的に
はその下世話さこそがフェリーニの真骨頂だと思うのだが、保守
的な人には評価されないみたいだね。 >>66
保守的とは違うんでない?70年代のエログロはみんなやってたからあえてフェリーニが時代を後追いしなくても、的な感じだと思う
最初にどれを見たか、でも大分違ってくるだろうし。フェリーニに何を求めるかだろうね
初期のストーリー重視、中期の社会風刺風プレイボーイ系、後期の下世話、晩年
いずれの時期にも根強いファンがいるのはある意味すごいことだ サテリコン以降はエルトポのパクりじゃん、と思ったら。
サテリコンの方が先なのな。だったら画期的だ。 甘い生活とか正直意味わからなかったけどあとからじわじわ来るんだよね
なんだろね、あの力。で、もう一度見てみようとなる。 「甘い生活」以降はエピソードの配列という構成をとっている。
厳密には「カビリアの夜」あたりからその傾向があるけれども。
表現は違うけれど、フェリーニの映画はすべて根底では繋がっ
ている。 >>59
サテリコン 世にも怪奇な物語(悪魔の首飾り) どっちみち、甘い生活以降、構えて見るような映画ではないわな
ホロ酔い気分で、いい加減に見るのがイチバン
フェリーニ好みのエロいオンナを眺めながら 甘い生活なんて 酒呑みながら見たら 一発で 寝てしまう 「甘い生活」で寝てしまうのだったらアントニオーニの映画は・・・ 酒飲まなくても寝てしまう
モニカ.・ヴィッティの気だるい雰囲気で
いいオンナではあるが 話は多少ズレますが、ジュリエッタ・マシーナって、「道」がデビュー作なんですか?
あと、彼女をジェルソミーナ役に抜てきしたのはフェリーニ本人ですか?
(間抜けな質問すみません) 最高傑作は「8 1/2」だな
ひとりの人間の心理にまで入り込んで 苦もなく心理を表現してしまう
言葉がなくてもわかってしまう あの説得力のある魔術的な映像。 フェリーニがジュリエッタ・マシーナと結婚したのは
彼女がマンガみたいなおもしろい顔をしていたから 構ってもらうにしても少しは自分も調べてから書き込もうって気はないのか ジュリエッタ・マシーナが出てくる映画は見たくない
だが教養としてフェリーには制覇しておきたいので見るが大変苦痛である >>84
>彼女がマンガみたいなおもしろい顔をしていたから
ジュリエッタ・マシーナが フェリーニと違った階層の出=インテリだったからだよ フェリーニの映画はファンタジー。
>>87
そんなんなら観る必要はない。 鶯谷の巨デブ専デリ「フェリーニ」
ちなみに姉妹店は「マシーナ」 ネーミングのセンスがイイね
ところでマシーナは相当前に統合したんじゃ? 強迫観念で映画を観ても、理解できないし、意味ないよ。
そう悟った。 ほとんどの人は「話題合わせ、知識自慢」で映画を見ているんじゃ?
強迫観念で見た中に本当に好きな映画を見付けるのが醍醐味だろう。
大抵の映画は最後まで苦痛、ごく一部の映画はいつの間にか引き込まれている。
俺はそうだ。