0018無名画座@リバイバル上映中
2011/09/25(日) 10:50:42.79ID:PXj3pGK090年代終わり頃のこと。
グレゴリー・ペックはそのとき、日本でのトークライブを楽しみにしていたという。
聡明と言われる日本の映画ファンからの鋭い質問が楽しみだ。
とくに自信作であるアティカス・フィンチのことはおくらでも語れる。
いつもアメリカで質問され慣れているから。
きっと今日の質問も『アラバマ物語』が当然中心になるだろう。
アメリカでもいつもそうだから。
そして、始まったトークイベント。
「ペックさん、『ローマの休日』のとき、はじめてオードリーに会ったときの印象はどうでしたか」
「『ローマの休日』のロケ地の中でペックさんが一番すきな場所はどこですか」
・・・
次々と出てくる質問に丁寧に答えながらも、何だか面妖そうなペック。
「『ローマの休日』のときのオードリー・ヘップバーンのエピソードがあったら教えてください」
「ペックさんご自身が『ローマの休日』の中で最も気に入っているシーンは何でしょう」
・・・・・・
トークライブは盛況で成功に終わったのに、なぜペックが憮然とした表情で会場を後にしたのか、
主催者側はペックの不機嫌の理由が全くわからなかったという。・・・
おしまい