>>694
植草甚一さんは戦後のリバイバル上映でご覧になったのでしょうかね?
恋のページェントは戦前の公開時、12巻が8巻(1巻は10〜15分)にカットされて公開されたそうです。
双葉十三郎さんの本によると、結婚式の後からのあれこれがカットされまくっていて、
なんのことやら、さっぱりわけがわからない状態だったそうです。
あの美しい結婚式以降が40分以上切られてることになります。

「鎧なき騎士」もクーデターの内幕などケシカランという理由で切られまくっていましたが、
1951年に大々的に完全版が再上映され、大ヒットしています。
このヒット要因はジャック・フェデー監督作品という理由もありそうです。
三島由紀夫は戦前、戦後両方見ており、絶賛しておりました。
(「天使」も何度も好きな映画に挙げています)
アレキサンドラが目を覚ますと誰もおらず、庭で群衆にもみくちゃにされるシーン、
夜会のシーン、キチガイの駅長、が印象に残ったと挙げています。
因みに三島が初めて見た総天然色映画はディートリッヒの「沙漠の花園」で
帝劇で見たそうです。
帝劇でディートリッヒ映画が上映される時代だったのですね。