>>193に続く
なにをされるかはムエタイの勝者はもちろん、
四つん這いになったエマニエルを取り囲んで見下ろしている群衆も
エマニエルをじっと見つめている調教する老紳士も、誰もが知っていた。
なにも知らず、ただ快楽に身をまかすエマニエルだけが知らなかった。

ムエタイの勝者が
四つん這いになったエマニエルの後ろでひざをついた。
これ以上勃起できないほど怒張した若者の性器の真っ黒な亀頭は
エマニエルの指や、なにより口と舌の奉仕で淫らな光を帯びていた。

彼はまず目の前のエマニエルのジェルでぬめっているアナルに人差し指を挿入した。
思わず手で払いのけ、腰を浮かそうとしたが、
それまでの女性のアナルに対する刺激で覚えた、初めての快感が勝った。

ムエタイの勝者の若者は人差し指をエマニエルのアナルから出し入れするたび、
エマニエルが体験したことがない快感が、電流が背骨の中を駆け上がった。
思わず「んああぁぁぁぁ〜〜」と悦びの声をあげてしまうエマニエル。

静かに彼を見下ろす群集たちの取り囲まれた、ひとつの劇場の中心で
エマニエルはひとり、新しい快感に酔いしれ、悦びの声を上げる見世物であったが、
それを受け入れてでもエマニエルの快感を追い求める性の探究心は目覚めつつあった。

しかし、ムエタイの勝者の若者に対するご褒美はこの程度でおさまるはずもなかった。