フランチェスカはまさに日本の金持ちATM男の女房の象徴で、
キンケイドは金がなくて結婚できずに孤独な生活を強いられているボヘミアンなさまよえる日本の独身男の象徴、と見ればしっくりくる。

この映画の背景には、男性社会がもたらした戦争や経済競争や市場原理主義や人間社会の極度な組織化に対する警告があり、キンケイドはフランチェスカとの会話の中でそのことに触れている。
決して軟文学ではなく、奥はとても深い。

キンケイドが語っていた「女性的な」社会とは、北欧型のリベラルな社会のことではないだろうか?