>>399
でも、その2本こそが、ムーアが“三代目ボンド”としての地位を確立した記念碑的作品だよね。
大衆に「ムーア・イズ・ボンド!」として完全に受け入れられ、“ムーアボンド”の人気を不動の物とした作品な訳だから。

ルパン三世で例えれば、初代が「野性味たっぷりで男臭いハードな魅力」だったのに対して
二代目は「都会的でシャレッ気たっぷり、時にハチャメチャなれど、決める時はバッチリ決める」といった具合に
其々のスタイルがその時代に絶妙にマッチしていた。
その関係性の違いは、007のコネリーとムーアの“ボンド像の違い”にもハッキリと現れていて
其々がその時代に合った其々のボンド像を確立し、それが大衆から支持されてファンを会得し、今日に至るまでをも魅了し続けている。

そういう観点から見ても、「私を愛したスパイ」と「ムーンレイカー」は、紛れも無く“ムーアボンド”の代表作だったと自分は思うな。