>>534

3つの愛の形式は
目的と手段の関係としてまとめられる
「優しさ」は目的、「謙虚」「絆」は手段

欅坂メンバーは誰かに何かをあげるため
仲間と繋がりつつ、何かを求める
「謙虚」「絆」は成長と言い換えられる

欅坂は「坂道シリーズ」のグループである
(どんな意味が込められてるかは知らない)
そこで今度は「坂道」を使って説明しよう

坂道とは傾斜のある道であるが
そもそも「道」とはなにか?
道家や芸道を連想させる言葉である

が、いまは幾何学的イメージに限定しよう
欅坂にとって坂道とはどんな存在か?
それが他の坂道グループとの違いであろう

楽曲・MVを分析した結果
とても興味深い結論が導かれた
さきほどの目的-手段を変換すればよい

欅坂にとって坂道とは
内発的に下るために
自発的に上るためのものである

「自発」は言葉で説明できるが
「内発」はそれをし難い心のはたらき
と定義しておこう

成長するため努力しようという気持ちと
他者に寄り添おうとする気持ちは
まったく異なる心的状態なのである

前方を歩く人々に声・踊りは届かない
それゆえ欅坂は坂道を下るために上る
与えるために、繋がりつつ求めるのだ

時々後方を振り向きながら
坂道を上り続けるだけならば
他者不在の小さな物語にすぎない

応援歌は自己満足に陥りやすい
上方から下方に向かって歌っていても
両者の間の距離はずっと縮まらない

これに対して欅坂は相手と同じ目線で
目の前で歌って踊ってくれるのである
踊りの直接性・身体性の効果だろう

上る→下る→上るという反復運動が
「欅坂はアイドルらしからぬ○○」という
言説を生み出していると考えられる