「今度こそホント。あいつそんなやつじゃないし」
「またんな事言って・・・・・」
「うるっさい、黙れ」
「はいはい、わかった」
グラスに注がれたコーラを一口
啜ってテーブルに置く。
「家、どう?」
姉は遠慮がちに聞いた。
「どうって、別に」
「うちのことは?」
「なんも話に出ないよ」
「やっぱそっか」
姉は僕の言葉に暫く黙り込んでのち
吐き出すように言った。
「あんたはあの彼女とどうなの」
「んー、まぁまぁ」
姉と同じ答えをしてしまう辺り嫌でも血の繋がりを再確認させられる。
「ってか彼女の写真見せてよ」
「なんでよ」
「いいからいいから」
姉は髪を耳に掛けて僕に顔を近づける。
僕は懐のiphoneを取り出してロック画面を見せる。
「かわいい・・・」
姉はiphoneをひったくってじっと見つめる。
「狡くない」
「なんでさ」
「めっちゃかわいいじゃん・・・」