20歳で“天才を引退”する「ぼくりり」。若者の才能をムダにほめる大人の罪
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181004-00068251-bizspa-life


つまり、「天才」やら「革命的才能」というコテコテの形容詞を安易に用いてもてはやしてしまう、大人サイドの問題なのですね。

 実績も積み重ねも不足している若い人を、過剰に賞賛する風潮。持ち上げるだけ持ち上げといて、あとは面倒を見ないどころか、関心すら寄せない。
丸投げの過保護とでも言えばよいでしょうか。そんな中で、ぼくりりの自信と苦悩は同時に大きくなっていったのではないかと思うのです。

 もちろん商売ですので、下駄を履かせるのは仕方ない面もあるでしょう。それでも、新人アーティストがデビューするたびに
「天才」やら「革命」やらの言葉が飛び交うと、さすがにジンバブエドル並のインフレを起こしてしまう。

 きつい言い方になりますが、ぼくりり程度でも「天才」と呼んでもらえるのは、こうした音楽メディアの機能不全と無縁ではないはずです。