「チョコ、チョコはしゃいでんじゃねーよ」
放課後、学校の図書室に理佐ちゃんのドスの効いた声が響きわたる

理佐ちゃん家を出禁になったままの俺

俺の家での勉強を提案したけど・・・
ここのところの明らかに理佐ちゃんの身体に興味津々な俺
身の危険を感じた理佐ちゃんからやんわり拒否され新学期からは学校の図書室で勉強してるってわけだ

「ねぇ、本当に大学受からなくなっちゃうよ」

そもそももう手遅れな気もする俺ではあるが理佐ちゃんの手前一応うなだれる俺

明日はバレンタインデー、しかも理佐ちゃんと付き合い始めて初めてのバレンタインデーだ
はしゃがないほうがどうかしてんだろ?

「本当に大学行きたいの?」厳しい表情で俺を詰める理佐ちゃん

言われてみた理佐ちゃんが東京の大学行くからなんとなくついてきたいだけの俺

「はぁ・・・やっぱり」答えられない俺にため息の理佐ちゃん

「なんのために放課後勉強してんの?」

「放課後も理佐ちゃんと一緒に居たいからかな・・・」って理佐ちゃんの問いかけに素直に答えちゃう俺

「意味ないから帰る」俺の方を見ずに鞄に教科書をしまい始める理佐ちゃん


「理佐ちゃん!待ってくれ!話しを聞いてくれ」
図書室を出て階段を足早に降りる理佐ちゃんの手をつかみ引きとめる俺に

「触ってんじゃねーよ」ってドス効かす泣き顔の理佐ちゃん

「俺君が一緒に大学行くって言ってくれたの本当に嬉しかったんだよ」しゃくりあげながら喋る理佐ちゃん

「理佐ちゃん・・・」理佐ちゃんを慰めるために肩を抱こうとする俺

「もういい」そう言って俺の手を拒否して階段をかけ降りてく理佐ちゃん

なんだか今の俺じゃ理佐ちゃんを追いかけちゃいけない気がするから好き