0472名無しって、書けない?(禿)
2018/01/19(金) 06:36:15.43ID:XOWxS7kVrセンター平手が怪我、グループも勢いを見せず中止になった
ネットに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年で解散だな」の声
無言で受けいれ始めるメンバー達の中、昨年からキャプテンになった菅井は独り楽屋で泣いていた
2016年に手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるメンバー・・・
それを今の欅坂で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」菅井は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、菅井ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい畳の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってボイトレをしなくちゃな」菅井は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、菅井はふと気付いた
「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
楽屋から飛び出した菅井が目にしたのは、ステサイまで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに推しタオルが振られ、地鳴りのようにアンコールが響いていた
どういうことか分からずに呆然とする菅井の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「ゆっかー、アンコールだ、早く行くよ」声の方に振り返った菅井は目を疑った
「て・・・てち?」 「なんだゆっかー、居眠りでもしてたのか?」
「ね・・・ねる?」 「なんだ菅井、ねるは兼任だよ?」
「あかねん・・・」 菅井は半分パニックになりながらステージを見た
センター:平手 フロント:今泉小林渡辺鈴本
暫時、唖然としていた菅井だったが、全てを理解した時、もはや彼女の心には雲ひとつ無かった
「やれる・・・やれるんだ!」
オダナナからマイクを受け取り、ステージへ全力疾走する菅井、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、ベンチで冷たくなっている菅井が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った