>>370
ベテルギウスの質量は太陽の20倍ほどと言われている。
恒星というのは質量が大きいほど寿命が短い。
核融合の燃料となる水素の量は多いが、核融合のスピードが異常に速く、すぐに使い果たす。
太陽の寿命が100億年程度で、ベテルギウスは1千万年程度と言われている。
まるで親から莫大な遺産をもらった放蕩息子がわずかな年月で一気に使いは果たすようなものだ。

で、肉眼でも赤いということがわかるように、もうすでに赤色巨星となり、寿命は尽きようとしている。
90%が終わっている(残り10%)と言う研究者もいれば、99.9%が終わっている(残り0.1%)と言う研究者もいる。
ただ、残りの寿命が0.1%だとしても、(1千万年)×1/1000=(1万年)となる。
今日の夜にでも爆発するかもしれないし、1万年後かもしれないし、100万円後かもしれない。

ああ、今日の夜はないか。
ベテルギウスの崩壊がはじまろうとするとき、まるで難破船からネズミが逃げだすように、ニュートリノがいち早く放出される。
爆発で光が放出されるのはその二、三日後だから、今日、カミオカンデからその報告があれば、二、三日後には見ることができる。