再び時間が経った……。

私はラテの言葉を思い出していた。
(「心を許した相手の前で、彼女の心が激しく揺れた時……」)
心を……許した……相手……。

私はゆっくり立ち上がった。
「長崎さん、改めてだけど、私はあなたと仲良くなりたい!」
私は長崎さんを指さした。

「尾関! 尾関もよろしく! あなたの尾関です!」
あなが高く手をあげた。

「あとぉ……」
私は横目で彼女を見た。

「ん? ……私?」
ラテが顔を向けた。

「うれしい……新しい学校で、いっぺんに友達が三人も……」
長崎さんが泣いている……笑顔で……。

「友達……か……」
ラテ……梨奈が照れたような顔をしている。

「これからもっとできるよ! たくさんの友達!」
あなが笑顔で長崎さん……ねるに言った。

「いい言葉キター!」
私は、あな……理科を指さした。

屋上をさわやかな風が吹き抜けていった……。


アナザー『りかねる』=『りなねる』(完)