「絶対幸せにするからね」てなこと言って愛しの理佐ちゃんと結婚した俺
元々ぐーたら社員の上に美人嫁理佐ちゃんに浮かれている俺は
大事な得意先を失う大失態をしでかし会社に大損害を与えてしまう
この不景気に組織の論理ってやつは非情なもんで
俺はあっさり会社をクビにされ新婚そうそう路頭に迷うことに
こんな事がばれたら理佐ちゃんに怒られるのは必至
潔く黙っておこうと決意する俺
とりあえず毎日会社に行く振りをして職探しの日々だ
上手くいかない職探しにだんだん心は荒んでいき
午前中は我慢して職探しするが
お昼に理佐ちゃんの愛妻弁当を公園で食べたら午後はパチンコ
ダメ男の堕ちてゆくお決まりのコースってやつだ
しかし、勘の良い理佐ちゃん相手にそんな日々が長く続くわけもなく
愛しの理佐ちゃんに凄い剣幕で尋問されてあっさり口を割る俺
怒ってどっか行っちゃう理佐ちゃん
ほっとした俺はやけ酒飲んでふて寝
翌朝
どうやら朝方に戻って来たらしいが
怒り収まらぬ理佐ちゃんが「行ってらっしゃい」なんて
優しく送り出してくれるはずもなく姿は無い
それでも毎日の習慣で用意してくれたらしくテーブルにはお弁当
気を取り直して「行ってきます」と理佐ちゃんに声をかけても返事は無い
居たたまれなくなった俺は職探しに向かう
午前中いっぱいの職探しも徒労に終わった虚しさと
新婚早々理佐ちゃんを裏切ってしまった後悔に疲れ果てる俺
そんな状況でもお腹が減る自分に
情けなさを感じながらいつもの公園に
理佐ちゃんの作ってくれたお弁当を食べようとふたを開けたら
理佐ちゃんがねぇ三郎に頼んで用意してくれた就職先への紹介状と
白いご飯に海苔とおかずで「頑張って!」
て書いてくれてそうだから好き