>>223の続き

【東京へ!の巻・前半】

美愉「(てっきり木の実のほうのグミだと思って『うん、食べる』って言っちゃった…)」

そんなことを考えながら新幹線の車内でグミのお菓子を食べている美愉の隣には、少し緊張した面持ちの平手友梨奈がいた。
グミは彼女が勧めてくれたものだ。

平手「お、美味しくないですか?(汗」
美愉「いや、いや、初めて食べたけど美味しいよ。ありがとう」
平手「よかった〜(ニッコリ」

そう言いながら平手もグミを食べる。

美愉「(か…かわいい…)」

2人を乗せたのぞみ号は一路東京へと向かっていた。

先のオーディションに揃って合格した2人は
いつの間にか名前が変更となった『欅坂46』のメンバーとして東京での寮生活を始めることになった。
初めての1人での上京になる平手は、数日前に、美愉に一緒に行ってくれませんかと連絡をしてきたのである。
もちろん美愉に断る理由はなかった。

美愉「(今日の日に備えるために、神様は私に東京への移動を慣れさせておいたんだな)」

美愉は神様の『それもそのうちわかる日が来る。』という言葉を思い出しながら
平手を中心にグループを作っていくという神様の深慮遠謀を改めて感じていた。

もちろん当の平手本人は全く知る由もなかったが。