放課後学校の図書室で本を読んでたら急な夕立
傘を持っていない僕が
慌てて帰ろうと下駄箱で靴を履き替えていたら
たまたま用事で残ってた理佐ちゃんと一緒になった
傘を持っていない僕を気づかって
自分の傘に誘ってくれる優しい理佐ちゃん
理佐ちゃんに淡い好意を持っていたせいだろうか?
気持ちだけが空回りしちゃって上手く会話出来ない僕
それでも優しい理佐ちゃんは僕のたどたどしい言葉に
曖昧ながらも相槌を打ってくれたり
緊張で僕が言葉に詰まる度に
ぎこちない笑顔で間を持たせてくれた
別れ際
遠ざかって行く理佐ちゃんの背中を見送ると
理佐ちゃんの左肩が雨で濡れていた
僕を濡らさないために
必要以上に傘を僕の方に寄せてたからだ
僕の理佐ちゃんへの淡い好意が
恋という確かな感情に変わったのはこの時からだ
こんな風に青春の甘酸っぱい気持ちを思い出させてくれそうだから好き