【アイドル修行だよ!の巻】

人間としての名前も決まったシマリスは、神に尋ねました。

美愉「で、私はいつからアイドルになるんですか?」

神「それは人間のアイドルとしての基本的トレーニングをしてからだ。まずは歌とダンスの基礎訓練からだな。リスとして生きてきて、今まで歌う機会も踊る機会もなかっただろ」
美愉「はい、まあ…じゃあ、教室に通うんですか?」
神「いや、そんな金はないからここで自主練だよ。教材のDVDなどは用意した」
美愉「ケチくさくないすか」
神「文句の多いやつだな。やりたくないならそれでいいがな」

美愉「いやいや、やりますけど…でも毎日自主練って言っても、リスの姿のままじゃできませんよ」
神「檻には自由に出入りできるように細工しておく。あとはさっきの呪文を自分で唱えれば変身できるから。覚えているかい?」
美愉「え?あ、はい…確か…『ポッピパッパパー ポッピパッパパー
プピパッパ ポッピパッパパー ポピピップ Yeah !』」

すると美愉は光に包まれ、シマリスの姿に戻りました。

神「おっ、やるじゃないか。1回で覚えるとは完璧ちゃんだな(笑)。じゃあ、頭の中でもう1回唱えてみなさい」

リス「(ポッピパッパパー ポッピパッパパー
プピパッパ ポッピパッパパー ポピピップ Yeah !)」

するとシマリスは光に包まれ、再びアイドル候補生鈴本美愉の姿になりました。

神「上出来じゃないか。完璧ちゃんだな」
美愉「あんまり完璧ちゃん完璧ちゃんって刷り込みしないでくださいよ。将来、楽屋でうっかりつぶやいちゃって隠しカメラで撮られてTVで流されたらどうするんですか」
神「預言者かお前は」

美愉「それにもっと他の呪文ないんですか?長いし恥ずかしいし」
神「じゃあ、『ウニャニャニャウニャニャニャウニャ〜ニャ〜ニャ』にするか?」
美愉「もっと嫌だ」
神「『テ〜ンションションションションションテ〜ンションマックス』でもいいぞ」
美愉「もっとちゃんとした歌詞書けないんですか?」
神「あ!神をバカにしたな?バカは帰りま〜す」
美愉「あ!ちょ、ちょ、待ってよ」

美愉が中途半端なキムタクの物真似をしている間に神様は消えてしまい、後に教材のDVDが残されていました。

美愉「仕方ない…がんばるか」

こうして美愉のアイドル修行が始まりました。