柔整師は心の奥で、意識しようがしまいが、特別な人間と思っている。
自分が「柔整師」と思っているのだ。
医師も当然そうなのだ。

自動車運転免許を持っていても、「俺は運転手」とは思わないだろう。
教員免許を持っていても、教員として採用されなければ、教員とは思わないだろう。

柔整師の「自分は柔整師」、この思いが人生を拘縮させる。
現実は複雑で理不尽なものだが、単純な現実にも向き合えないのだ。