「あはき」というのは、あん摩マッサージ指圧、はり、きゅうの略称で、1970年(昭和45年)の法改正前後から役所でもこの呼称を使うようになってきました。
これらは、従来、「理療」や「三療」と呼んでいたのとほぼ同義語です。

 あはき業は日本の視覚障害者にとっても伝統的な仕事で、明治期には盲学校等で教育するようになりました。
あはき師は、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師の3つの国家資格免許である為、一定期間のカリキュラムを修了した後、
毎年2月に実施される国家試験に合格しなければなりません。この条件は晴眼者も同じですが、試験の際には、視覚障害者のハンディに対する配慮もなされています。
とはいえ、合格率は晴眼者より2割程度低いのが現状です。

 あはき師になろうとする人は、文科省管轄の盲学校または厚労省管轄の養成施設で3年または5年の教育を受けなければなりません。
法律では資格を得るのは高卒以上となっていますが、視覚障害者に限り、中卒者でも5年の教育を受ければ、国家試験の受験資格が得られます。
 従来は、先天的な視覚障害者は盲学校、中途視覚障害者は厚労省管轄の養成施設で学ぶ傾向がありましたが、
現在はどこを選ぶかは全くの自由です。例えば、高齢者が経済的な面から、就学奨励費をもらえる盲学校に行く事も少なくありません。