てい鍼の話がでたついでに面白い症例。

初日が1週間前で昨日が2回目の腰痛と手のシビレのおばあちゃん。

半年前に左手のひらと指に痛みとシビレを感じ整形に通ったが1か月しても変化なく鍼治療を週1で3か月併用したが
たいした変化はなかったという。
鍼治療は左前腕と腰を中心に全身に鍼をしたという。

初日の治療を端折って書くと、望診で右わき腹無分流の肝相火上部に気滞(邪気)を感知し切診で治療点を確定して
服の上からてい鍼を当て槌の代わりに指で軽くトントン打っていると「先生、左手の痛みが強くなってきました」と
いうので「強くなった分はだんだん消えるので心配いりません」と言って他の気滞(邪気)を処理していると初めの状態にもどったという。

一連の治療を終えた時は腰の痛みは楽になったが左手のシビレは変わらないと言う事だった。

で昨日。
来るなり開口一番「腰の痛みはなくなり指の先が少しシビレている程度になりました」「先生お腹と手はつながっているのですか?」
適当にごまかして説明した。
この症例に似た例はいくらでもあるがいずれも説明を求められると困惑する。


てい鍼を使うには気の理解、知識ではなくて気の変動を感知する能力が不可欠だ。
上の方で気感を信じないというのがいたがこういうのは、てい鍼は使えないな。