>>278
整動鍼ってのも初めて聞いたけど、結構おれんとこにも「○○針」とかのセミナーのDM入ってくるのあるけど、ベーシックなやり方が出来て特殊な鍼法が扱えるというのはあっても特殊な鍼のやり方で効果的だがベーシックな方法が苦手な名人は居ないね。

ここでも随分前から「少にして精なり」だっけな?とか言う古典の名言をどっかで読んだかしたと思って聞いてるけど、確かに中医の古典とかでは少数穴で効果を上げるのが良いというのはあったように思う。
ただそれも色々調べてみると、中医の鍼とか太くて響きが強いので、多数穴を使ったり刺激量が強いとかだと翌日の気だるさとか症状悪化が出ちゃうとか
中医の鍼が太いのも俺がガキの頃の昭和の頃とか細い鍼を作る技術が無いとかの問題で、確かにそういう方がリスクが少ない。

けど今のセイリンとかの製造技術とか鍼の作用機序が分かってくると、1穴に1時間を掛けるのと、まぁそこそこに20〜30穴で1時間かけるのと
効果が同じで患者さんの負担もそれほど変わらないならどっちがいいの?っていうと好き好きというかコスパの考え方によるね。

俺なんかは経験的に今の所うつ伏せで首肩腰、仰向けで手足やお腹なんかをやって、大体一人20〜24本くらいの鍼を片面で使う感じだけど、必然的にその本数に落ち着いたって感じかなぁ。
それより多く本数使うと、例えばうつ伏せになるのが30分以上とかになって辛くなるし、普通に首肩腰のコリとかでそれより少ない本数でどうにかしようとすると
1本当りの鍼で広い範囲をカバーしないといけなくなっちゃうので、逆に響きが強くなったり時間が掛かったり効率悪い。

最近のデスクワークなんかで天柱風池辺りのコリが酷いと、なるべく響き過ぎずにコリを取ろうと丁寧にやると1か所で10分とか掛かっちゃう。

今もちょっと腰痛で俺にしては5〜6回掛かっても起床時の痛みが取れないって言って回数かかって経過がパッとしない患者さんいるんだけど、
痛みの出る場所が狭くなってきて次りょう(仙腸関節S2とかの辺り)の所が気になるって言って、そこだけを中心にして鍼やると
そこの痛みが軽減すると当然他のマスクされてた周囲が気になってあっちもこっちもと追っかけ鍼をするハメになる。

そうすると最初に1穴入魂でもの凄い気合い入れてそこをやっても、それだけじゃダメなんだよね。
ある程度他の所が気になるのを考慮に入れて周囲の関連した部位もケアしつつ、更に患者さんの満足度も考えてこれは経営的にわざとだけど
ちょっと気になる部位を残して起き上がって確認してみて貰って、最後にここがまだ気になるという所を鍼して、あ、全体的に良くなりました、と何となく建前上言ってるなぁという所で治療終わる。

そんで着替えて動いたりしてナンチャッテ運動鍼状態でお会計をしてると「あ、来た時より全然楽です!」とかなって内心ガッツポーズ。

言われるがままにベッドで10ある痛みを10取っちゃうと刺激過多で翌日気だるさ出たり、どうしても気合い入れすぎるとビリっとした嫌な響きが出やすくなっちゃうんだよね。

この前も、7年振りくらいかな?で来た男性が居て、以前ギックリ腰っぽいので1回で良くなって、今回も雪かきでちょっとムリしたら整体とか病院とか行っても今一つぱっとしなくて、
って来院されたんだけど、その方は俺のオヤジの鍼も受けたことあったとか言ってたけど響きとか苦手なタイプらしくてさ、
なるべく少数穴で響き少な目でまぁ数年振りだし2回くらいにちょっと加減してちょっとずつやりましょうか、そうですね、一度でやるより怖いんでその方がいいです
って言ってやったら、ベッドから起き上がって「いや、全然痛くないっていうか鍼が入ったのも分からないくらいですよ!」って言ってくれたのは良いが

その後来てくれてない(´・_・‘)

いや、まぁ良くなってくれたんならいいけどさ、経営的にはね(笑)
まぁでも数年振りで来てくれた人だからそれなりに良くなってるとは思うけどね。
その分ここでちょっと自慢w