残業216時間、自衛隊の違反認定 隊員自殺で地裁、パワハラは認めず 2/21(火) 21:22 Yahoo!ニュース

陸上自衛隊松山駐屯地(松山市)で勤務していた元2等陸尉の男性(当時28歳)がうつ病になり自殺したのは、過重勤務などが原因として、滋賀県に住む両親が国に計約9030万円の損害賠償を求めた訴訟で、大津地裁(堀部亮一裁判長)は21日、自殺と過重勤務の因果関係を認め、国側に慰謝料など約7830万円の支払いを命じた。
判決によると、男性は同駐屯地で指揮小隊長を務めていた2013年4~5月、新入隊員受け入れや訓練準備のため休日返上で働き、うつ病を発症。同年5月下旬に松山市内の演習場で自殺した。 うつ病を発症する前1カ月間の超過勤務時間は「過労死ライン」(直近1カ月で100時間以上、直近2~6カ月の平均80時間以上)を大幅に上回る約216時間に及び、発症までの6カ月の平均超過勤務時間も約138時間だった。 堀部裁判長は、男性が部隊全体をけん引する最も多忙な部署に勤務し、多い時は過労死ラインの2倍以上の残業を強いられていたと指摘。「適切な配慮もされず、組織的な支援や対応がなく疲弊して自殺に至った」と自衛隊側の安全配慮義務違反を認めた。
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