だいたいこの世に自分が存在していること自体が自分の意思ではないし、強制なので、
たとえ自殺で上手く死ねたところで、また強制的に他の存在を強いられることは十分考えられそうだ。
その意味で、人間には自由は最初から最後までないな。自分の親さえ選べないし、自分の遺伝子
さえも選べない。すべて強制的に割り当てられる。この強制が存在苦というものだろう。
そもそも全然生まれたいと思っていないのに、勝手に生み出されてしまうというこの
世界の構造は相当、理不尽だよな。激痛などに耐えかねて、発作的に自殺する場合は仕方
ないと思うが、熟慮して自殺となると、本当にそれが理にかなった行為なのかは少し疑問だね。
「自殺島」という漫画があるから、とりあえずそれを全巻読んでから考えるのもいいだろうし。
カミュの「シシュポスの神話」では、哲学で重要なのは自殺を巡る思考だということなので、
そういうのを読んで思索の対象にするのも意義あることだろう。自殺は未遂になると後遺症が
残って、それでまた苦痛が増えたりするから、安易な自殺はお勧めしないな。家族にも迷惑が
かかってしまうよ。