ハイライト1: 流れ行く時間と人

「まさか、高橋さんが切れるとはなあ」
(いっち注: 名前は変えてあります)

「高橋さん?誰だっけ?」

「去年からずっと入ってくれていたおじさん。ほら、いつもご当地のお土産をくれる」

「ああ、あの人か。へー、切れちゃったんだ。それまたどうして?」

「んー、最近ね、兆候はあったんだよねー。急に『好きだよ』とか言い出したし。旅行にも行ったんだけどね、大阪まで。」

「え、大阪に旅行に行ったの?いつよ(笑)」

「あれ、言ってなかったっけ?うん、行ってきたー。日帰りだけどね。30万で!写真もあるよ。ほら」

「高っ(笑)お泊まりくらいしてあげればいいのに。なんだか泣けてきたよ」

「するわけないじゃん。一緒にいて苦痛な相手と、なんでお泊まりしなくちゃいけないの?」

「そうだけども。」

「これで、去年から通ってくれてた本指さんが全員切れました!」

「みんな切れてしまったか。さみしいの」

「ま、仕方ないよ!そして新しい本指さんがやってくるのだよ」

「流れ行きますなー」