10年前の俺へ
お前は田舎から早稲田卒のオヤジを二流大学出と馬鹿にして二浪して慶應に行った事を後悔していたな。高すぎるプライドと止まる所を知らない自意識で頭がおかしくなっているんだ。
部活も続かず、自ら呼び込んだ不運を人のせいにして授業も出ずにただ鬱屈した日々を過ごしていたよな?そう。気づかないだろうがお前はとんでもなく恵まれていたんだ。
チャンスを逃し、自ら社会からはみ出し、アナーキーな方向へと進んでゆくお前の原因は親でも社会のせいでもなく、自分自身の中にある臆病なお前自身の弱さそのものだよ。
お前が弱さと向き合い、戦い、誇りを取り戻す道程はとんでもなくタフだ。でもそれは何にも代え難い財産だよ。
まだ俺はもがき苦しんでいる。知っての通り不器用なんだ。でもあそこで自らの死を選択しなかったお前に感謝しているよ。ありがとう。