ある学校にAという小学生がおり、クラスの担任が生徒へ宿題のノートを提出する様に言いました。

すると、クラスメートのBはノートを家に忘れた事に気付き、青ざめた顔をしていました。

それを見たAは「Bが宿題を忘れた!」と大声で叫び、クラスメートの前で恥を掻かせようとしました。

Bは辱めを受けた事に憤り、「Aは(宿題を)やったのか?」と尋ねました。

しかし、Aは問いに答えず、笑顔の額に汗をにじませました。

担任はノートを忘れたBを注意し、Aに宿題を提出する様に促しました。

ところが、Aはうつむいたまま動かなくなり、担任の指示に従おうとしません。

不審な様子に業を煮やしたBは、Aの机の中にあるノートを見付け出し、それを担任に告げました。

担任はAの机からノートを取り出し中を調べてみると、宿題はやっていなかった事が分かったのです。

Aは勉強が苦手で成績が悪く、出された宿題に手を付けようとしないため、いつも担任に叱られていました。

Aは人見知りで友達がおらず、趣味のゲームに一人で明け暮れ、口を開けばうそばかりつくいじめられっ子でした。

Aは勉強をせずに遊んでばかりいる事を親に叱られると、孤児の養子である生い立ちを利用し聞く耳を持とうとしません。

そのため、この日も宿題をせずに担任に叱られ、クラスメートから馬鹿にされる事を恐れていました。

その時、Bの青ざめた顔を見た事で一緒に怒られる仲間がいると安堵し、Bにも恥をかかせようとしたのです。

AがBを巻き添えにするため企てた事を担任に責められ、クラスメートからも批難を浴びると、教室を飛び出し姿を消しました。

AはBへ謝罪する機会を失った事で教室に戻る事が出来なくなり、クラスメートの報復に怯える日々を過ごす様になりました。

その現実から逃れる様にゲームへ没頭し、孤独と不安と恐怖にさいなまれる様になるのでした。

※この記事はくさくさをモデルに作成したフィクションです。