>>334の続き

イマームホサインは、真理と偽り、正義と悪を区別するために、自らの運動を開始しました。
彼は、ヤズィードの権力が、偽りのもとに成り立っていること、もしそれが続けば、正義と公正を
打ち立てるための預言者たちの努力が水の泡になってしまうことを知っていました。そのため、
様々な局面で、真理と偽りについて説き明かしていたのです。イマームホサインは、偽りとは、
表面的な力であり、支配によって人々を隷属させ、彼らから、自分の権利を守る力を奪うものだ
と考えていました。人間が創造された当初から、真理と偽りの争いは存在し、人間の歴史における
多くの争いは、それを巡るものです。イマームホサインは、最も重要な時代に、真理の旗手として、
偽りの旗手であったヤズィードに立ち向かい、真理を守り、最後の審判まで、その道を明らかに
するために、自らと教友たちの命を捧げたのです。アーシュラーは、真理と偽りの戦い、価値観と
反価値観の戦いです。そのため、この出来事は、歴史に刻まれているように、圧制の排除と
自由を求め、神を崇拝する人々の心の中に、一つの模範、伝説として記憶されているのです。

カルバラの出来事の永遠性は、それが未来の人々にとって明らかな蜂起であったことにあります。
イマームホサインは、自らの壮大な運動を始めたとき、何よりも、その革命の本質を明らかにし、
圧制や堕落の象徴と戦うこと、イスラムを復活させ、人々をヤズィードの統治から救い出すことを
訴えました。彼は、運動の戦術や用いるべき方法までをも明らかにしました。そのため、カルバラの
出来事では、その後、誰かがイマームのあら捜しをしたり、彼の道の継続に疑いを抱いたりする
ような、曖昧な点は何一つありませんでした。

イマームホサインは、次のように語っています。「神よ、あなたは私たちが社会で行なったことが、
権力や富を求めたものではないことをご存知です。私たちは、あなたの宗教の道のしるしを示し、
あなたの町の腐敗を改めようとしたのです。あなたの虐げられた僕たちが、安心してあなたに
服従することができるように。私たちは、イスラムの義務、預言者の掟、神の戒律の実践を決意
しています」