【よく出る話題の考察】
Q.何故、彼女のボランティア活動は疑問視されるのか。
▼考えられる理由▼
(1)保護対象である人々の年齢や性別が偏っていること。(15〜20歳の青少年・男性のみ対象のケアである)
◎当初喧伝されていた「ストリートチルドレン」の保護という言葉の語感からは幼児〜12、3歳の少年少女を対象とした活動がイメージされるが、そのこととのギャップが違和感の一因である。
◎プロジェクト名が「wash the street children」であるが、被保護者である青少年は「ボーイズ」と呼ばれている。
◎このような保護対象の偏りの原因としては、イスラム社会の風習として、15歳未満の児童については孤児院による保護が行き届いていること、女性については主として婚姻により男性の保護下に置かれていること、等が挙げられるようであるが、
あくまで一般論や伝聞等からの推測に過ぎないと思われる。または将来イラクを変える優秀な主導者育成のためという観点か?
現地イラクについての具体的状況の詳細は現時点では不明。
NGOが薬物常習の青年をケアしきれていないというような記述もあり。
◎ただし ボランティア=社会貢献 として考えた場合、その対象が身近なもの・興味のあるものとなることはごく自然のことであり、不自然ではないと思われる。
(2)活動内容に関する客観的な情報が少ないこと。
◎特に、現地の近隣住民や、近隣区域で活動していた別のNGOメンバー等からのインタビュー記事があまり出てこない。
(活動拠点の近所にマザーテレサの関連施設があったとの記述あり)
◎今回の人質事件では、「退避勧告を無視した無謀な行動」 に対する批判が強かったが、説得力ある活動内容の情報が多くもたらされれば、このような論調はかなり緩和されたものと思われるだけに、不可解である。
◎現地の支援者らしき人物として、事件報道直後に救済を呼びかけるビラをまいていた食料品店店主の男性の記事有り。
◎TV等で放映される映像は、部分的かつ不鮮明なものであり、また、十分な補足説明もないまま繰り返し流されている状態である。保護対象が思春期を迎えた青少年であることもあり、本人にとって不名誉な憶測が広まることを避けるためにも、情報開示は必要ではないか。