イラク派遣自衛官が制服姿で飲酒
タイ・バンコク国際空港のロビーで
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20041017/mng_____sya_____012.shtml

 イラクへ向かう途中の自衛隊員が、経由地のタイ・バンコク国際空港の出発
ロビーでビールを飲んでいるのが目撃され、写真とともに中日新聞社に情報が
寄せられた。防衛庁は調査を行い、飲酒があった事実を認めた。目撃した人は
「観光客がいる公の場で『日の丸』を付けた迷彩服姿で酒を飲むのはいかがな
ものか」と話している。
 飲酒があったのは十日夜のこと。写真には迷彩服姿で缶ビールを手に談笑する
男性たちの姿が写っていた。肩に「日の丸」、胸にアルファベットで名前が記され、
自衛隊員と一目で分かる。十数人が四、五組に分かれ、一般客と同じロビーの
ベンチなどで缶ビールを飲んでいたという。
 この目撃者が複数の隊員に「酒を飲んでいいのか」と聞くと「誰にも迷惑を掛けて
いない」「飛行機ですぐに寝られるようにするため」と答えたという。飲酒をしなかっ
た隊員の一人は「任務中」と認めた上で「一部をとらえて揚げ足を取るようなことは
やめてほしい」と言い、別の隊員は「やってはいけない行為」と顔をしかめたという。

 航空自衛隊はクウェートを拠点に、イラクに人道支援物資などの輸送を続けている。
飲酒をしたのはこの日夕、名古屋空港(愛知県豊山町)から民間チャーター機で
向かった交代要員約九十人の一部だった。居合わせた別の目撃者は「この人たち
は何をしにイラクに行くのかと思った。自衛隊に失望した。日本人として恥ずかしい」と憤る。

 防衛庁の航空幕僚監部は「一部の隊員が飲酒をしたのは事実だが、指揮官の
判断で休憩時間だった。任務中ではなく、問題になることはない」とコメントした。