>>129
> 西垣通さんの本ってどう思う?

タイトルは軽薄でチャラい感じのや大言壮語っぽいのもあるけど
中身は至って真面目で中庸で妥当な議論の展開なのが多い。
あんなタイトルになってるのは多分、出版社の営業上の都合だろうな。

インターネットが一般に使用可能になってそんなにたってない頃、
西垣さんが本で「インターネットは本来は研究者という個人名を明かして
各々の名誉を担保として活動する人間が使ってきた仕組みだから
無名の多数の一般人が匿名や偽名を使ってまでも利用してうまく行く仕組みじゃない。
一般利用のネットとしては別のネットを貼るべきだ」と書いていたが
実にもっともな意見だと思ったよ。
西垣さんが彼の本で主張していたようにネットの発展が進んでいたら
一般の善意の利用者にとってはもっと安心して安全に使えるネット環境になってただろうね。
残念ながら実際のネットの発展史そうはならなかったわけだが。

まあ西垣さんの本が真面目なのは当たり前なのかも知れない。
なにしろ彼はずっと大学じゃなくて企業の研究所(確か日立だったかな)に結構長くいて
それから大学に出たはずだから。
そのあたりが原因なんだろうが、ずっと大学生え抜きの情報系の学者のキーワードだけのホラに比べて
西垣さんは地に足のついた中身のある議論を展開することが多い。