2019年3月29日 6時0分
文春オンライン

 最大1万4000人が転居を迫られているレオパレス21の“違法建築”問題。外部調査委員会は3月18日、中間報告書を公表したが、そこで指弾されたのは、深山英世社長の叔父で、創業者の深山祐助元社長(73)の責任だ。

 報告書によれば、設計図には断熱材に「グラスウール」を使用すると記載していたのに、祐助氏の指示で、実際には遮音性が法令基準に届かない「発泡ウレタン」を使用する不備があった。
商品開発部門が社長直轄だった点も背景として指摘されている。

「入居者を増やすため、学生や社会人の新生活開始のタイミングに間に合うよう杜撰な工事が行われていた。
祐助氏と親密だったサッシメーカーが中国工場で製造した部材を使用するなどして、コストを抑えていたようです」(レオパレス関係者)

 祐助氏は拓殖大学商学部を卒業後、28歳だった73年にレオパレスの前身、ミヤマを設立した。
しかし06年、入居者が積み立てた共済金約49億円を自宅購入などに私的流用したことが発覚し、引責辞任に追い込まれた。

1200平米、13億円豪邸を所有
 だが08年に不動産会社のMDIを設立し、息子でレオパレスの役員だった将史氏を社長に据え、自身も代表取締役会長に収まった。
銀座・歌舞伎座タワーに本社を構え、レオパレスと同じビジネスモデルで右肩上がりの成長を続けて売上高は1200億円。
「将史氏とともにMDIの上場計画を練っている」(同前)とされ、実現すれば巨額な上場益を手にすることになる。

 レオパレスが債務超過に陥った場合、MDIが買収するとの情報も飛び交う。
だが、その前にまずは祐助氏自らレオパレス21のマンションに転居し、壁の薄さと責任の重さを痛感してみてはどうか。

http://news.livedoor.com/lite/topics_detail/16233387/